









軽量で足あたりの良いシューズ
1920年代以降のアメリカでは、T型フォードやシボレー490といった、リーズナブルな価格の大衆車の大量生産が始まり、1950年にはインターステートも整備され、各州をつなぐ道路が本格的に整備されるようになります。この頃のアメリカの少年達にとって、愛車を自分の手で整備して乗り回すのが大人になる前の通過儀礼のようなものでした。そんな少年たちが当時履いていたのがこのGARAGEMANです。自動車の修理作業は主にガレージなどで行われ、クリ―パーと呼ばれる台車の上に仰向けになり、足の力で車の下に体を潜りこませることがある為、ブーツよりも足首まわりを締め付けないオックスフォード型のこのシューズが愛用されていました。ソールには油で汚れた作業フロアに適したオイルレジスタントの素材が使われており、履き心地も考慮され、クッション素材でもあるネオプレーン・クッションソールを採用しています。またソールとヒールが一体成形で作られたこのソールは、釘を使用せず底付けされているので軽量で足あたりの良いシューズに仕上がっています。
RED WING / レッドウィング
レッドウィング社の創設者チャールズ・ベックマンは、19世紀後半に新天地への夢を胸に、ドイツからアメリカへ移住した。17歳だったベックマンはアメリカ内陸部ミネソタ州のレッドウィング・シティーで列車を降り、その地の革工場に職を見つけた。そこで働くうちに、ベックマンは自然と革製品である靴に興味を持つことになる。そして、1883年、ついに靴屋を始めるに至る。「本当に良い靴を売りたい」という彼の気持ちは、町の人々の評判になり、その真摯さは来店した客の足にぴったりと合わない時は、頑なに販売を拒むほどであった。並々ならぬ靴への情熱で、靴屋は成功したにもかかわらず、ベックマンの不満は高まっていた。本当に良い靴が少ない、という不満だ。彼は次第に、店にあるどの靴よりも良い靴を自分で作るしかないと考えるようになった。1905年、ついに彼は14人の仲間と「レッドウィング・シューカンパニー」を設立した。これが今日に至るレッドウィング社の歴史の始まりである。